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「 National Treason 2-2-8 ザイレス本拠4-C地区 」

Canvas版 [Java版]

No. 5561
タイトル : National Treason 2-2-8 ザイレス本拠4-C地区
特徴 : 難易度:7 浩二最後の通常面。 一つずつアイテムを順番に見つけていこう。 ★ページ最下部に中間ストーリー有
作者 : チャチャモ


名前 メールアドレス(非公開) ←記憶 & 効果音設定 (効果音:ON
得点 コメント
順位 名前 得点 コメント 登録日時
1位 予感魚 285   2011/10/03 18:41
2位 レモン 170 自分の実力不足が原因のくせに作者と訪問者に死ねというポールが死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!! 2019/10/05 22:36
3位 tadz 155   2014/08/16 15:38
4位 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 150   2012/06/30 10:12
5位 ami 145   2012/06/30 03:00
(ベスト5のみ表示)


ストーリー

浩二「疾風喇叭!」

ギルバード「ちっ・・・」

ギルバードは鎌槍を振るい、迫る軌風を逸らした。

ザトシ「( ゚∀゚)俺も加勢するぜっ☆」

ザトシは肩から長剣を引き抜くと、ギルバードに斬りかかった。

ギルバードは咄嗟の事態に反応できず鎌槍の持ち手で攻撃を止める。



ギルバード「思ったよりやるな・・・退くかw」

ザトシ「ガルートポイズン!」





シーン・・・・・・

ギルバードは去っていった。

浩二「ドソマイ」

ザトシ「ん? 何だこの緑色のカードは☆」

浩二「多分四階へ行く為の鍵かな・・・」

ザトシ「ナンデワカルンデスカ」

浩二「だって前々作でクリスが拷問してたじゃん」

ザトシ「それもそうかww」

ザトシ「お こんな所に扉があるよ(棒読み」

浩二「本当だ この扉の先は何処に繋がっているのかな(棒読み」

ザトシ「分からないなあ あれゑ? こんな所にカードの挿入口があるよ(棒読み」

浩二「試しに入れてみようか(棒読み」

ザトシ「うわあ 開いたー(棒読み」

そして全くやる気の出ない最後の浩二通常面が始まった

中間ストーリー15 ~illness~前編~~

深い闇。

既に陽は沈んでいるいるせいか、昼間程では無いものの未だ往来には人が行き交う。

客引きは必死に人々に自分の店を呼び込み、車やバイクは通りの中にまで進入しアスファルトの地を奔っている。








いつもの光景。    夜の「日常」。





だが夜の帳が下りたこの平和な街の中で、その建物は一際異色を放っていた。





鋼色に輝く鉄鎖。



黒光りする砲台。



のしりと重く構える城門。








そう、ここはザイレス本拠。





この国を見張る王の住む根城。




しかし何よりも異色なのは、そんな物々しい外郭に対して「見張りが誰一人居ない」事だった。

黒く重々しい外郭と、一人も居ない守衛兵というギャップ。

夜の恐怖を反射し闊歩する人々も、誰もその奇妙な城には近寄ろうとしなかった。






「あれぇ?あれぇ?あれあれあれ~~~~~~~~~~~ぇ?」



声。



「何だ・・・・・・?何故見張りが居ない!?これは俺様を舐めちまってる系だろうそうだろう!!」


声。






























楽しい愉しい狂しい――非日常の・・・・・・・・・始まりだ。



















~中間ストーリー15~
            illness前編―



~ザイレス本拠4階B地区~

正男「やっと見つけた・・・・・・5階への階段w」





だが階段の手前には扉があり、正男の行く手を阻んでいる。

正男は右ポケットからディヴが落としたカードキーを取り出し、扉の右下にあるカードの挿入口に通した。


ピピピピピ.........





無機質な電子音が続いた直後、扉がゆっくりと開いた。

正男「さてっ 行くかww」

暗い廊下を進んでいく。





不安は無い、オレを信じてくれる馬鹿な仲間たちが居るからなww



思い出した温かさ。

そして正男は何の躊躇いも無く、廊下に繋がっていた部屋の扉を開け放った。



???「初めて会うなw 正男・・・・・・」

扉を開けた時、闇の向こうに座していたのは―――


~ザイレス本拠5階~



浩二「遂に最上階まで来たね」

ザトシ「この雰囲気は・・・・・・ボス戦!((((゚д゚;))))」

管理人「中ストだよw」

ザトシ「ホッ( ゚∀゚)」

浩二「っていうか何w 上の二つはシリアスだったのに何で急にストーリーが壊れだしたのw」



管理人「俺のやる気でストーリーのシリアスさは決まります」

浩二「暴君だ・・・・・・」




暫く歩いていると、円卓のような部屋にでた。

ザトシ「ここは・・・?☆」



???「ここは俺達の、謂わば食堂だァ・・・・・・何つーか神聖なる食事場所で殺しあうのはちょ~っと気が引けるがァ・・・・・・」

浩二「!?  お前は!?」

???「横のお前はわかんだろ? ガルティスっつったぁ分かるかぁ?」



ザトシ「!!」


~ザイレス本拠五階~

クリスは、以前拷問して聞き出した男の情報通りに廊下を進み、五階へ上がった。

階段の向こうには左に向かう道と右に向かう道の二つがあったが、言われた通りに右へ曲がった。



その先はずっと一本道だったので、迷う事は無かった。





暗い廊下を進む。

ただ、仲間を信じて。



後悔は無い。

不安も無い。






クリス「・・・・・・着いたw」





廊下の突き当たりにあった赤い扉。



今までの扉と同じようにカードキーの挿入口はあるが、扉の雰囲気が全く違う。



恐らく、侵入してきた敵兵士の士気を削ぐためなのだろう。



恐ろしい造形。

赤黒い鉄柱。



その扉は今まで見た扉の中で最も重苦しく、冷たく、まるでこちらを押し潰すかのように。



その扉を見た時、クリスは確信した。







クリス「この扉の向こうに王がいる・・・・・・!」


~二階B地区~



階段を上る何人もの人影。

性別も服装も所持している武器も全てバラバラで、銃を所持している者も居れば、ショットガンを構えている者も居た。スナイパーライフルを持ってい

る者も、何とロケットランチャーを持っている者まで。





ただし、誰一人として「何も持っていない者」は居なかった。少なくとも全員「銃系統」の武器をその指に光らせていた。






服は幾分汚れており、靴にもぬめった赤土が付着していた。

様子を察するに、任務を終えて本拠に戻ってきた・・・という所だろうか。



と、人影の先頭を歩き、指を鳴らしていた男が口を開く。



「あれ? 反逆者は追っ払ったってのに、何だってんだよこの有様は?」

「おそらく、中央の道から侵入を許したのかと」



「はーw 上の連中様達が失敗なすった訳だw 駄目だねぇ・・・・・・おっと、こんな事言ったらガルティス様辺りにキレられるかw」



何人かの兵士が苦笑いした。



指を鳴らしていた男の名は―――ボガード。



正男たちがザイレス本拠に侵入する際に通った三叉路。



その三叉路の、左の道の――ブレイズ通りを守備していた兵士団の隊長がこの男だ。



性格は少し軽すぎる面もあればズル賢い所もあるが―――射撃の腕は確かで、兵士達に尊敬される事もあった。







ふとボガードが思い出したように口を開く。

ボガード「そういえば、お偉いさん達がムグワイナ戦線にペインっていう化け物みたいな機械を送り込んだらしいけど・・・・・・戦況はどうなった?」




バリバリバリ・・・












兵士「はっ・・・・・・敵艦隊、敵陸上部隊、敵ベイル三人、共に全滅だそうです








ボガード「おっかねーな・・・・・・ま、機械の方が使えるからお前等いらん、なんて言われねえようにしないとな、っと」



ふとボガードが後ろを振り向くと、何人かの兵士が固まっている。



ボガード「どうした? お化けでも見たか?」



兵士「あ・・・・・・あれ・・・」

ボガード「・・・・・・あ? 何だあいつ等・・・」



ボガードの視線の先には、二人組の男が居た。

兵士「おそらく、例の侵入者かと・・・」



ボガード「ああ そう・・・」



いつものようにスナイパーライフルで足撃って動きが止まった所に、頭をバーン。

それで終わりだ。



より冷酷に・・・・・・心を刃物のように、透き通ったガラス片のように尖らせていく。



ライフル、セット完了。









「はい ドーン」

~数分前~


バリバリバリ・・・・・・

とても嫌な音がした。

劈くような金属音が夜の街を包み、鉄の門が蹴破られた。



ベリアル「何だ・・・案外脆いな オイw」

ルシファー「ベリアルよ 全くだw この国も末だなw 」



二人の男は悠々と鉄骨の残骸を踏みつけ中に入っていった。

月明かりに照らされた石壁は闇へと塗り替えられた。






その後、二人は無言でしばらく廊下を進んだ。





途中幾つもの曲がり角があったが、二人は躊躇う事無く「まるで行くべき道が分かってるかのように」歩いてゆく。







歩き出してから数分後。

ベリアルがふと足を止め、ゆったりと口を開いた。

ベリアル「さて! 兄貴 俺はたった今とある事に気付いた! その事を神に感謝すると共に俺はこの幸運を喜ぼう!」

ルシファー「何だ?」

珍しくローテンションでルシファーが聴く。



ベリアル「あー・・・・・・・・・狙われてるぞ?」

ルシファーはわざとらしく首を左に傾けた。

ルシファー「へえ・・・・・・」




ルシファーはベリアルの左肩に軽く触れ・・・・・・



ルシファー「あー・・・・・・マジだなオイオイオイ!マジかよ!!」



ベリアル「狩っとく?」

ルシファー「狩っとく」

ベリアル「一狩り行こうぜ・・・・・・・・っと、兄貴 来たぞ



一瞬の警告。




分かる筈の無い警告に、ルシファーは応えた。



ルシファーはそれだけ聞くと、足を高らかに上げて一気に踏み降ろした。


ボガード「・・・・・・あ?」

狙っていたルシファーの足から、血が飛び出す様子は無い。



避けた?



・・・・・・・・・どうやって?



まず俺が撃つタイミングが分かって無いとかわせねえだろうによ・・・



偶然?



・・・・・・ならもう一発撃ち込むだけだ・・・



額に浮かぶ冷汗を拭い、何事も無かったかのように構えなおした。



手が震える。



視界が揺れる。

そして・・・・・・



再び、引金を引ききった。



ルシファー「来たよ来たよ来やがったよオイ! 危ねーよ! 当たったら死ぬぞコレっ!!!」

ルシファーは・・・子供の様にはしゃぎながら足を振り上げ・・・・・・振り下ろす。



ライフルの弾は影も形も無くなっていた。



ボガード「な・・・・・・かわすどころか・・・ライフルの弾を・・・踏みつけて無理矢理脚力だけで消し飛ばしたのかっ!?」



不可能だ。



それを可能にするには、秒速600mを超える弾速を見切る、または俺がライフルの引金を引く為に動かす小さな指の動き・・・・・

それを50mも離れた場所から見る、このどちらかの動きをした上で、0.08秒以内に足を地面まで振り下ろし、脚力だけでライフ

ルの一撃を圧砕する・・・・・・・













無理っしょ。



いや・・・無理無理無理無理・・・



焦りよりも、目の前に悠然と立っている男に対する恐怖を先に感じた。



ボガード「・・・・・・先にもう一方を殺る・・・・・・構えろ・・・」

























「だーれを殺るってー?」




ボガードから見て左手にある塀上のフェンス。



何時の間にかベリアルはそこに腰掛けていた。









おかしな事に、彼の左目は深紅に染まっており―――――見る者に果てしない恐怖を遺した。





まるで夢の中に吸い込まれるような感覚は、未だ自分が生きている事の証明でしか無かった。






兵士「!!」

ボガード「!!!!!」





ベリアルはにやけながら背中のベルトから大剣を引き抜く。








ベリアル「俺様を殺そう、なーんて0.00000000174%でも思ったなら・・・・・・お前等全員殺されても文句は言えねーよな?」
















ボガード「はいはい・・・・・・そうですねっと・・・・・・消えやがれ!!!!!!!!!!!!」





ボガードはスナイパーライフルを床に投げ捨て、塀の上のマシンガンを手に取った。




ズガガガガガガガガガッ






降り注ぐ鉛球。











ベリアルは咄嗟に大剣で防ぐが、徐々に大剣の表面に傷が顧出する。



ベリアル「・・・っち・・・・・・」





その様子を見て、恐れていた兵士達も落ち着きを取り戻し、次々とマシンガンやショットガンを手にする。





兵士1「うらあああああ!!!!!」



ダダダダダダダダダッ





兵士2「うおおおおおおお!」

ザザザザザザ




一度撃ちだしたらもう誰も止まらない。



止められない。




銃声に呼応し――――



一人また一人撃鉄を起こし―――――













ダダダダダダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴゴゴギギギギギダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴッッッッッザゴゴゴダダッガガガガギダダダダッガガガガガ  カカカガニチチツユユシカキキギ
ガガガガザザザザゴゴゴゴッッッッッザゴゴゴゴギギギギギダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴッッッッッザゴゴゴダダッガガガガギダダダダダダダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴゴゴギギギギギダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴダダッガガガガギダダダダッガガガガガ
ガガガガザザザザゴゴゴゴゴギギギギギダダダダッガガガガガガガザザザザゴゴゴッッッッッザゴゴゴダダッガガガガギダ











銃声が不気味で無骨な―――――ハーモーニーを奏でた。




その音色はボガード達の鼓膜に響き渡った。



ベリアル「っ・・・・・・・がっ・・・・・・!?」

ベリアルの大剣は鉛球の群れに弾かれ、空中を舞った。



ボガード「終わりだあああああ!!!」



ベリアル「!!!」

幾十もの熱線がベリアルの肉を抉った。


ベリアル「くそっ・・・・・・」

ベリアルは右腕を空高く掲げると・・・・・・・・・・・









ドサリという音を立てて、その場に倒れこんだ。
























その断末魔はボガード達の鼓膜に響き渡った。















ただし、その断末魔はルシファーの鼓膜にも、床面にさえも響き渡る事は無かったが。

中間ストーリー16 ~illness~後編~~



勝った。



勝った・・・。



勝ったんだ・・・。









倒した・・・・・・。

あの化け物を・・・・・。


              
歓喜と戸惑いと不安と、そして ほんの僅かな恐怖・・・・・・・・






心に渦巻く交錯する感情を抑えつけ、ボガードは呆然としていた意識を覚醒させた。


                           
掌に浮かぶ冷や汗をサッと拭い去り、前方に転がっている「それ」を見つめる。



・・・べリアル。



確かもう一人の反逆者ルシファーがそう呼んでいた気がする。





ボガードは苦々しい顔をしながらそれを見つめ続ける。



一瞬靄の中にいるような気持ちになった。





俺は恐怖していたのか?


















・・・・・・恐怖していた。




奴の攻撃。発言。視線。表情。行動。気配。 全てが”殺意”にたぎっていた。



そう、奴は殺意そのものでもあり・・・・・・恐怖そのものでもあった。









ボガードは、そこまで考えたところで思考を打ち切り、もう一人の恐怖ルシファーの居場所を確認しようと辺りを見回した。




奴は初めにボガードの銃弾を踏みつけた位置から全く動いておらず、鈎爪をぶら下げている。











この時、ボガードは僅かな”恐怖”に焦るあまり気づいていなかった。





引き連れていた―――信頼し、信頼されている部下達の声が一切聞こえず――また既に気配すらも無くなっていることを。





ボガード「あと一人か・・・w」



ルシファー「ま、そうなるかもなァwだがその油断が敗北を生み死を生む・・・・・・何て言ってる間にこの俺も隙を作ってる訳だが・・・・・・どっちが隙だらけなんだろうなァ?」


狂々と狂々と言葉を紡ぎだすルシファーの言葉を聞き流し―――




暫くの間の後ボガードが言葉を吐き出す。






ボガード「ただ・・・お前には勝てる気が全くしねえ   ここは取引といかないか? 俺が・・・」





「おい」



ルシファー「お前・・・何を勘違いしてやがる?」



ボガード「・・・?」



ルシファー「俺はここに天誅に来たつもりも、取引しに来たつもりも全く無え・・・」







ルシファー「ただ・・・・・・ぶっ殺しに来ただけだww何もかもを!一つ残らず!俺の糧にするためになァ!!」

恐怖ルシファーは鉤爪を鋭く光らせ、体を低くし、足全体をバネのように縮める。

そして―――――一気に力を開放した。








ボガード「・・・・・・交渉は無意味かw」



ボガードはマシンガンの銃口をルシファーに向ける。



引き金を引くと共に、絶対的な重低音が辺りを包む。



と、ルシファーが動きを止めた。鉛玉に腹を抉られるのも構わず。





ルシファー「・・・・・・時間だw」








―――え?






―――今・・・声質が・・・?



ボガードの脳がフリーズする。






「悪いな・・・と、俺は心より深く謝罪すると共にお前達を哀れむ訳だが・・・」



聞き覚えのある声。



背筋が凍りつく。



「もう他の奴らは殺し終わったw 食前酒にもならなかったが・・・・・・ただ一言俺はお前に告げなければならない・・・」



鉤爪男じゃ無い・・・。







この声は・・・・・・・・・・。



「遊ばせてくれてありがとう・・・だ・・・・・・!」

















ベリアル・・・・・・・





世界が暗転した。



~ザイレス本拠 4階B地区~

正男「誰だ!」



男は椅子に腰掛けたまま、肩を竦めて軽く笑った。

???「おやおや・・・初めて会ったってのに随分な挨拶じゃないか?」



正男は警戒したまま、ゆっくり間合いを詰める事にした。



???「私の名はサイモン・L・ オールドリッチ   サイモンと呼んでくれw」

正男「・・・」



警戒警戒。


サイモン「止まれ・・・私は君と戦うつもりは無い  話がしたいだけだw」

サイモンは和やかな言葉で語りかけてくるも、「隙」を全く見せない。



正男「・・・?」

正男は相手の話を聞いてみる事にした。



正男「元々俺だって戦いたくてここに乗り込んできた訳じゃねえw 話し合いで済むならそれが最高だとも思ってる 話せよw」



サイモンは口元にだけ笑みを浮かべ―――――話し始めた。



サイモン「まず、一つ言っておかなければならないw  私は―――――」



一呼吸置いて、欠片の緩衝材も無くその単語は放たれる。



「二神だ」











サイモンは身構えた。

その言葉を聞いて飛び掛ってくる事を予想して。






正男「で?」



サイモンの予想は外れた。



―――・・・ほうw

只の蛮勇小僧だと見ていたが・・・違うようだな?

サイモン「・・・・・・ああw 一言で言えば―――」



サイモンは鋭く眼を光らせ、正男を見つめる。



相手の器を測っているかのように。



サイモン「君達と、手を組みたい」



正男「ゑ」



サイモン「この国は腐り始めている まるで熟しすぎた果実のようにな」



サイモンはゆっくりと・・・言葉を選びながら語る。

サイモン「戦争が無意味な事とは言わない 戦争は云わば一つの外交だ 外交は互いの”信頼”をチップに”利益”を得る   戦争は国民の”命”や”リスク”をチップに”利益”を得る それだけだw」

サイモン「それに、”抑止力”にもなる より大きな火種を防ぐためのな」



正男「・・・」



サイモン「だが・・・互いの得るものがチップを下回った時―――・・・即ち、国民の”命”や”リスク”をチップに”プライド”を守る戦いになった時、それは外交では無い」




サイモン「殺し合いだ   獣と何も変わらん」




正男「・・・戦争を外交と同じとするのはどうかとは思うけどなw」



サイモン「今のザイレスはまさに獣だw」



サイモン「大義も無いw ただ、新軍事用品の実戦運用、国威を守るために・・・    国民を守るために国民を傷つけあうとは馬鹿な話だw  昔アメリカという国が在ったそうだが、所謂ベトナム戦争と変わらんな」






サイモン「そこで、私は思った  この国を変えていこうと。  結果的に民の意見が尊重される、民主主義国家を作ろうと。」



サイモン「その為には、僅かなトップの変更と・・・・・・国風そのものを変化させる事が必要だ、その内”僅かなトップの変更” これに君達の手を借りたい」



正男「パウルを倒せってか?」

サイモン「君達ならこの国を変えてくれる・・・そんな気がするからなw」




正男「・・・待てよ ・・・サイモンってどっかで聞いた事あるな、とは思ったが・・・ディヴって奴が言ってたのがお前か?」


ディヴ「ああ・・・単刀直入に申し上げますとね、サイモン様が邪魔なのですよ」

正男「・・・・・・」

 

ディヴ「あの方は色々と・・・あー・・・・・・気付き過ぎる」

 

正男「・・・・・・サイモンって誰だよ?」

ディヴ「私の敵対勢力ですよ・・・・・・知らなくてもいい事を知りすぎだ  無知は罪だが好奇心も叉、罪・・・」

 

ディヴ「ま、こっちとしてはパウルも殺ってほしいのですが・・・サイモン様の余計な詮索を止めているのも事実ですし、遺しておくのもまた一興か・・・」

正男(・・・・・・どうやらこいつは、叛乱を企んでいるようだな・・・だが、サイモンという男に計画を勘付かれた。サイモンは証拠を見つけようとしたが、パウルというダメ王に止められてるってとこか?)



サイモン「・・・話が早くて助かるなw」




正男「待て・・・ 確かディヴって奴も謀反企んでんだよな? じゃあ何で俺と組むんだ?   もしお前が俺なら、見た事も無い俺みたいな奴と組むより、仕事仲間のディヴと組むはずだ」



―――案外・・・鋭いな?



サイモンは心の中でそう呟くと、正男の「器」を測り続ける。



サイモン「ディヴのしようとしている事は・・・自分を軍部のトップに置き、民達の中からランダムに官僚を選ぶ”民主主義”だうだw」



正男「あー 確かに民主だなw」



サイモン「それは見せかけだ その民達は政策のイロハのイもしらない民達だ  満足に政治など出来よう筈も無いw 結果、政治をするのはディヴだけ・・・・・・即席独裁体制の誕生だw」



正男「ナルホド・・・・・・?( ゚∀゚)」



サイモン「・・・ホントに分かってるのか? まあいい・・・ とにかく、私はそれを阻止した上で「真の革命」を行いたいんだ」



正男「・・・( ゚∀゚)」

サイモン「・・・・・・手を組まないか?」



そこだけシリアスになりサイモンは正男に微笑みかけた。





「分かったw」



















獅子と蛇が手を組んだ。




~ザイレス本拠二階B地区~

・・・・・・ここはっ・・・・・・?



敵の一人を皆で倒して・・・・・・・



ふわふわして・・・



もう一人にボガード様が向かって行って・・・



気付いたら・・・・・・気を失って・・・・・・



霧が晴れて・・・・・・



ボガード様も・・・仲間も皆死んでて・・・・・・・









目の前には死んだはずの男ベリアルが一人と、もう一人の悪魔ルシファー



「お・・・お・・・・・・おま・・・お前・・・何をやりやが・・・・・・何を・・・なさったんですか・・・・?」



目の前の男達のオーラに圧され、ついつい敬語になる。



ベリアル「教えてやろう・・・そうしよう・・・・・・死んでいったお前らの仲間の為に・・・・・・いや! 俺の為とお前の為とこのページを見てる人と俺を信じてくれる人たちの為に!」



いつもならここで悪男のツッコミが入るところだが、今は悪男が居ない。




留まることなく狂々クルクル語る。




ベリアル「俺の左眼を見た者は・・・あー・・・まー正確に言えば少し違うが、お前の命に免じて許せ!  ・・・・・・・・・幻の中に取り込まれる」





幻。それは幻術。



全ては夢の中。




兵士「・・・・・・道理で生き返ったり・・・銃弾を踏み潰したりしてた訳だ・・・」



ベリアル「ん? 幻術をかけたのは銃弾を踏み潰した時より後だが? アレは現実だ」



兵士「・・・・・・」




ベリアル「まあ眼は一つの手段に過ぎない・・・! どうだ!凄いだろう! 
・・・待て・・・これは自慢じゃ無いか? 
嗚呼!何という事だ! 済まない! 俺は今この瞬間お前等に自責の念を持とう・・・!
死のう!いや 死なない!
悲しい・・・こんな簡単に命を粗末にするとは俺は何と悲しい男だ!   頼む・・・ いや 逆に聞け!お前の命に免じて許せ!  
待て・・・俺は二度もお前の命を賭けた・・・・・・! 数秒前に言った事も覚えてないとは悲しすぎる!      
俺はアルツハイマーか? なのか!? ・・・・・・これも前言った気がする・・・」



兵士「・・・(狂人だ・・・)」



兵士「つまり・・・お・・・貴方は・・・・・・ベイルですか?」



ベリアル「そうだ・・・・・・マボロシ・・・それが俺の左側の属性・・・・・・・・



兵士「・・・左側? ・・・まさか複数の属性を持っている・・・・・・何て言わねえ・・・ない・・・・・ですよね?」



ベリアル「・・・属性の名前だけ教えてやる そう・・・オンリーワン! オンリーネーム! 略してオンネー! ・・・ダセぇな・・・ あー話が逸れた・・・・・・右側の属性はウツツ属性・・・           そしてお前の言う通り・・・俺は二つの属性を持っている・・・それも・・・」



ベリアル「混合属性じゃ無い・・・ 炎80%闇20%なんてのとも違う・・・・・・幻100%現100%! 完全なる別々の生命を持つ!」



兵士「・・・馬鹿なっ・・・そんな人間見た事無gharfv...」



ベリアルの軽い蹴りが兵士の顔面に飛ぶ。



ベリアル「生憎俺達ァとっくに人間じゃあねーんだよw   ベイル! 俺達はベイルだ!」













その時・・・ベリアルは一瞬だけ顔を顰めた。




ベリアル「俺はあの場所に生まれた瞬間から人間じゃあ無え! ・・・なろうと思ってもなれない・・・w
”神”なんて大層なモンは自分から名乗る物じゃない   俺もそうだw 生まれた時には創造神ベリアルなんて名前付けられてたw
そう・・・俺は神でもありベイルでもある・・・・・・ 人間にはなれやしねーがな・・・・・・w」


ベリアル「・・・・・・俺には力がある    その力は莫大だw
だから・・・その力をコントロールする術を知りたい・・・・・・だから俺は強者を探すw
・・・・・・・・・・・自分をコントロールする器を知りたいからなwww」




ベリアル「・・・・・・そうすりゃ・・・俺も少しは人間に近づける筈だw」 



ベリアル(あのルドアって奴なら器になってくれる気がす 能力的に兄貴と二人なら狩れるな いや・・・でも新しい力追加されたら(ry)

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※管理人からのお知らせ
管理人「シリアスじゃなくなってスマソw」
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兵士「・・・」




ルシファー「もーいいーーだろー? へーいしさーんよー?」

わざと間延びさせた声を出しながら、ルシファーは首を傾ける。

兵士「!!」



ルシファーは兵士の眼の数センチ前に刃が来るように調整し、鉤爪を突きつける。




ルシファー「少しばかり・・・案内して欲しいところがある・・・ ベリアルの能力だと名前が分からねえからな あー・・・」











「ここのボス様様は 何処に居てくれやがるんだ?」

~ザイレス本拠5階~

ザトシ「ガルティスっ・・・・・・!」

ガルティスはゆらりとした態度を崩さない。



ガルティス「ははぁ~ 結構キてるっぽいなぁ? まぁ、お前は俺様にゃ勝てねぇって事ァ前の戦いで証明しただろぉ~?」



ガルティス「・・・それとも何だぁ? また潰されてぇのかあ~?」



ザトシ「・・・・・・浩二☆」

浩二「・・・分かった」



何も聞かずに浩二は次の扉へと向かう。

ガルティスは浩二を追わず、狙いをザトシ一人に絞った。

ガルティス「何だあ? え~らく簡単に見捨てられたなあオイ? 捨て駒とでも思われてんのかもなァwww」



ザトシはすぐには問いに答えず、魔力を体内で毒へと練成していく。





ザトシ「俺が浩二を信頼するように、浩二も俺を信頼してる  信頼されたなら―――――――




その信頼を裏切っちゃいけない・・・・・・そうだろ☆」


~ザイレス本拠5階 玉座の間門前~

クリス「でも・・・他の扉とは何か違うっぽいよね・・・・・・」



・・・・・・おそらくこの中は幹部でさえ入れない・・・でも隊長格なら・・・!



多分中に入るには隊長格のカードを使わなければならない。







・・・・・・メイガから貰ったカード・・・・・・!





袖地の裏からカードキーを出し、センサーに通そうとしたその時・・・・・・。





「何をしている?」




クリスの視線の先―――――



透き通るような声の主は―――



白い革靴。



黒地に金ボタンが特徴的な軍服。




自分と同じ空色の髪。




見覚えのあるその顔にクリスは思わず呻く。



クリス「・・・・・・・・・メイガ・・・・・・」


病は既に反逆者を襲う。



病は既に隊長格を襲う。



病は拡がる。



病は殖える。



病は絡まり―――集い―――奪い―――乗っ取る。



病は殺す。







病と―――二人の毒はまだ交錯しない。



今はまだ。